【禁聞】習近平 軍関係者の腐敗取締りを発表
【新唐人2013年6月4日付ニュース】最近、中国中央軍事委員会主席の習近平氏が軍統制の為に重い拳を振り下ろしました。軍隊の住宅面における腐敗にメスをいれ、規則に反する基準以上の豪邸占有および軍用地の不法転売などで私利を貪る高級将校を徹底的に取り締まると発表しました。情報によると、今回の整理は人民解放軍総後勤部の前副部長・谷俊山中将の腐敗事件がきっかけで、谷は北京の高級地に豪邸を建て、“将軍府”と呼んでいました。
習近平氏は中国共産党軍事委員会主席に就任後、“禁酒令”や“高級車禁止”等一連の措置を実施し、軍内部の腐敗を処罰しました。さらに最近、軍事委員会は軍隊に対し、住宅面における“不正の習慣”を是正するよう求める通知を出しました。これには高級将校が基準以上の豪邸を占有することや、軍用地の不法転売による私利追求等の腐敗行為に対する厳罰処分などが含まれています。
時事評論家 伍凡さん
「今の将校たちは戦争もしなければ訓練もせず、悠々たる生活を送り、住まいはホテルより高級です。だから習近平はここにメスを入れ、軍隊の改善を図っているのです」
政治評論家の伍凡さんはまた、解放軍の腐敗は極めて深刻で、住宅問題以外にも官職の売買、ビジネスや密輸行為などの現象が普遍的に見られ、そのうえ多くの高級将校はバックに“太子党”がついているため、習近平の軍隊整理は多くの困難に遭遇するだろうと指摘します。
時事評論家 伍凡さん
「この行動で軍隊の整理が出来るかどうか、難しいと思います。軍隊はこれまでの60年来、一部が戦争に参加した以外は悠々とした生活を送り、民衆を鎮圧し、欺いてきただけです」
また、習近平氏が軍隊整理を決心しても、一方で軍隊の抵抗、もう一方では残された時間が少なく、整理が効果を出す前に民衆の忍耐が持たずに反政府運動が起きる可能性があると指摘します。
ある香港メディアは、習近平氏の軍関係者の住宅に関する整理は、人民解放軍総後勤部・谷俊山前副部長の腐敗事件に起因していると伝えています。
総後勤部の副部長などを務めたことのある谷俊山は、北京などに複数の豪邸を所有していると指摘されています。地価が最も高い北京市朝陽区の中央商務区(CBD)に所有する、広さ4000坪以上の官邸敷地内には多くの別荘が建てられ、“将軍府”と呼ばれていたそうです。中庭に植えられた木は一本あたり40万元、日本円でおよそ64万円以上すると言われています。
この他にも、解放軍には軍用地に商業用施設やマンションを建て販売し、暴利をむさぼる行為が普遍的に見られます。
時事評論家の文昭さんは、軍関係部門の腐敗には長い歴史があると指摘します。90年代の頃からすでに演習の名目で、海軍艦艇を利用して自動車などの人気商品を密輸し、暴利をむさぼり始めたといいます。
時事評論家 文昭さん
「軍隊の門閥・派閥関係は一般の党委員会や政府よりも深刻で、その勢力は複雑に入り組んでいるので、軍内の反腐敗は政府部門よりも難度が大きいのです。太子党の根が深く、閉鎖性が強いからです」
文昭さんはさらに、本当の反腐敗には監督システムが必要で、そのためには中国の現在の権力構造を変えなければならないと指摘します。
時事評論家 文昭さん
「共産党の上層部の権力は全く監督を受けないものです。太子党が関係する部分は非常に広く、全ての重要な権力部門を掌握しています。だから軍内で反腐敗を行うのは軍内部だけではなく、全体の権力構造の他の部分にも関係する問題です」
中国共産党は「武力で政権を打ち立てる」ことを信奉しています。党の元老は次々と自分の子弟を軍隊の重要なポストに配置し、結果軍内での太子党勢力の優勢をもたらしました。当局が軍内で反腐敗に立ち入る場合、この権力構造を打破することになり、そうなると共産党政権にも危害が及ぶことになります。したがって習近平氏が、軍内で反腐敗運動を徹底的に行う事は不可能であると文昭さんは強調します。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/05/27/atext904392.html(中国語)
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/佐藤 映像編集/工)